思い込みを一新する
年齢は自分で決めていい
独身時代はひとりで旅行に行ったり、週4回のペースで飲みに行ったり、残業が長引いてそのまま会社に泊まったり…という自由な生活を送ってきた私ですが、結婚・出産・育児の中で自分の自由を奪われてしまった感覚に襲われ、ものすごく窮屈に感じていました。
「私は母親だから、〇時までに家に帰って夕食を作って、子供を〇時に寝かせなければいけない」
「ちゃんとしなきゃ」
雑誌に出てくる「おしゃれで、いつも笑顔で、料理もできるかわいいママ」を見ては自分と比較し、そうなれない自分に嫌悪感を抱く日々を過ごしていましたが―
今はそのように感じることもだいぶ少なくなりました。
以前に比べて自由に行動できるようになり、ストレスが解放できているからか...イライラを家族に向けることも減りました。かつての私と同じように思い自分を責め苦しんでいるママ達、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
なぜ変わることができたのか?
私が変わることができたのはあることに気づき、考え方が変わったから。自分で勝手に思い込み、自分で自分を苦しめていることに気づいたのです。
そのあることとはいったい何?
「ママだって自由に行動していい!」と気づいたこと。「子供を言い訳にしないでやりたいことをやる」と言いきり、ものすごく輝いているママ達を見たのです。その時「母親だからこうしなきゃいけない」と思いこんでいるのは自分で、「もっと自由に、もっと周囲を頼って行動してもいい」と気づいたのです。
「母親はこうあるべき」という思い込みのフィルターが外れた瞬間でした。
どうすれば思い込みのフィルターがはずれるのか?
小学校1年生の「こくご」の教科書に載っていた物語です。「思い込み」のフィルターを外す、すばらしい物語なのでシェアさせていただきます。
「だってだってのおばあさん」 佐野洋子 作・絵
「だって私は98歳だから」が口ぐせのおばあさんと、同居する5歳のネコの物語。おばあさんの99歳の誕生日、ケーキに立てる99本のロウソクを買いに行ったネコだったが、帰り道の途中に94本のロウソクを川に落としてしまう。残った5本のロウソクをケーキに立てて、おばあさんは自分の5歳のお祝いをする…
というストーリー。豆の皮をむいたり昼寝をして過ごしていたおばあさんでしたが、誕生日の翌日からは「私は5歳だから」と言ってネコと一緒になんでも挑戦するようになります。私たちもこのおばあさんと同じ、自分で自分に「私は〇〇だから…」と暗示をかけていないでしょうか?
「5歳ってなんだかちょうちょみたい」
おばあさんは誕生日の翌日から口癖が変わり「だって私は5歳だもの」と言って、花のにおいをかいだり川をぴょんと飛び越えたりします。おばあさんは「自分が99歳で何もできない」という思い込みを一瞬ですりかえ「なんでも挑戦できる5歳児」になったのです。
誰だって小さかった時は「できる・できない・やっていい・やってはいけない」なんて一切考慮せず、「やりたいからやる」の “ 行動する天才 “ だったはず。
「これやったら怒られる…」
「失敗したら恥ずかしい…」
などまったく考えずに、やりたいようにやって泥だらけになったり、水たまりにジャンプして飛び込んだり、歌いたいときに歌っていましたよね。誰だって “ 行動する天才 “ だった時があるのです。
おばあさんは最後にこんなセリフを言います。
「わたし、どうして前から5歳にならなかったのかしら」
あなたも99歳まで自分の行動に制限を設け「〇〇だからできない」と自己暗示をかけて否定的に生きていきますか?それとも5歳になって花のにおいをかいだり、川に飛び込んだり、「やりたいからやる」の行動の天才になりますか?
自分の思い込み次第で、人は一瞬で変われるのです。